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梅色夜話

◎わが国の古典や文化、歴史にひそむBLを腐女子目線で語ります◎(*同人・やおい・同性愛的表現有り!!)

本朝御小姓列伝 二(補)

 以前「本朝御小姓列伝 二」でご紹介した「時田鶴千世」くんのこと、覚えていらっしゃるでしょうか。今回はその彼について、別の文献がみつかりましたので、ご報告したいと思います!


 『朝野雑載』巻の七によりますと、家康公が遠州高天神の城を攻めたとき、城主・栗田刑部は幸若舞を所望し、家康公に命じられた幸若與太夫は、「高舘」を舞った…。ここまでは、「常山紀談」と同じですね。
 さて、舞が終わると、一人の武者が引出物をもって出てきました。彼は「赤根(あかね)の羽織」を着ていた、と書かれています。

 その翌日、高天神の城は落城し、軍士はことごとく討死にしました。先の使いに出た赤根の羽織の士も、城外まで働きに出て、討死にしたといいます。
 その後の首実検のとき、「生け捕りの者も見知らず、年の頃は十七、八ばかりにて、薄化粧してかね黒く(お歯黒のコトですね)、髪撫で付けにして、男女の差別更に見分けがたき首」がありました。
 家康公の仰せにより、その首の目を開いてみると、黒眼はあきらかで、男の首ということになった。その首こそ、「栗田刑部が寵愛せし稚児小姓、時田仙千代といいし者なりとかや」


 おや?時田くんの名前って、鶴千世じゃなかったの?うーん、どっちが正しいのか…。
 ともかく、時田くん新情報。年は十七、八!赤い羽織が印象的です。
 首実検のとき、生け捕りになった味方の武士にさえ、その顔が知られていなかった、時田くん。それって、栗田さまの秘蔵の御小姓ってコト?めったなことが無い限り、他の人には見せません!?さすが「最愛」の御小姓だけのことはありますね。
 首が女性かと思われたのは、もともとの美しさに加えて、お化粧をしていたからなのですね!戦いの日にも、ナチュラルながらしっかりメイクで出勤する心意気!!きっと、朝早起きしてメイクしたんでしょうね。み、見習わなくては…;

 化粧といえば、昔の公家や武家の男性は、ふつうにしていたみたいですね。となると、そういう高家の少年たちは、いつからお化粧に目覚めて、誰から習うのでしょうか?お父さんのお化粧道具を勝手に使ってみたり、お父さんに教えてもらったり…だったらちょっとイヤかも(笑)。要調査項目です。
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