「本能寺の変」といえば、「信長」、「信長」といえば、われらが「森蘭丸」でございます(前シリーズと同じ始まり方だ…!)。
というわけで、今回の「本朝御小姓列伝」では、森蘭丸をFeature!
おそらくは、おなじみのお話と思いますが、『朝野雑載』よりの原文でお楽しみください。
ちなみに、史実との考証などはあまりしない方向で進めますので、ご了承ください。
まずは、導入として家族構成なんかを……。(有名だけど)
森三左衛門可成は、江州堅田(ごうしゅうかたた:現大津市)にて、浅井朝倉と戦ひて撃死す。
男子四人有り。嫡子は勝蔵長一、後に武蔵守と号す。次男おらん、三男お坊、四男お力と云う。
お蘭は才智武勇、人にこえたる者故、信長公御寵愛浅からず、十六歳の時、五万石の所領を下され、若手ながら、よろづの御談合に加へられしとなり。
特に説明はいらないでしょう。
ここでも、男の子に対して、「お~」という愛称でよんでいます。為政者に愛される美少年に対する、敬意と親しみの表れですね。
(以前にも取り上げましたので、参照してみてください■)
**余談**
ある時、某新古書店にて、児童書の棚を物色していたところ(特撮絵本とかぬりえとか好き……)、『蘭丸、夢の途中』という、なんとも気になるタイトルが目に飛び込んできました。
ぱらぱらとめくって読んでみると、内容は蘭丸を主人公とした、伝記とフィクション半々といった感じ。文章も挿絵も、正直言ってあまり萌ではなかったので、棚に戻そうと、本を閉じました。
そこで何気なく、もう一度背表紙を開いてみると……。
「贈.N君へ H15,4,× K資料館にて」
達筆なボールペン字で書かれていました。
350円。買いました。
「歴史資料館」で、「森蘭丸」に関する「本」を、「上書き」付きで「贈られる」。
なんという、文学的で耽美な世界!!
しかし気になるのは、そんな名前まで書かれた本が、どうして新古書店なんかにあったのか、ということです。手放すべきよっぽどの理由があったのか……。
それからしばらくは、資料館で、歴史家のおじさまから本を贈られるN君(もち美少年。おじさまはN君に「蘭丸のような子になってほしい」と思ってるのさ!痛)という状況を妄想しては、N君のその後に思いをはせる日々が続いたのでした……。
本文より余談のほうが長くて、すみません;
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