江戸時代の少年青年たちの恋の指南書。その内容をちょっとのぞいて見ませんか?
というわけで、管理人の入手した江戸の「男色How-to本」の目次を翻刻してみました。
二冊目は『男色十寸鏡』(「なんしょくますかがみ」と振り仮名あり)です。
貞享四年(1687)刊。前半が兄分の心得、後半が若衆の心得を説いたものになっております。
どんなことが書かれているかというと……
*『男色十寸鏡』目次*
◎巻上 兄分勧学之巻
衆道得心第一儀。
衆道は只実を根本の事。
兄分風俗 並びにたしなみの事。
若衆のために儀を思ふべし 並びに若恩の事。
恋道の契誓紙にあり 付腕股ひきやうの事。
若道の初恋艶書かきやうの事。
若衆への心いれ 並びに教訓第一の事。
少年を初の恋とりいりやうの事。
少年若道のしたて気をとをす事。
小姓小草履とりしたての事。
野郎に初会の意得 並びに唐物うりが事。
◎若衆勧学之巻
若衆得心第一儀。
身持たしなみの事。
伊達風流心得の事。
若衆心がけ有へき事。
他所の若衆とつきあひ心得之事。
余所へ行心得之事。
主人に愛せらるる若衆心得之事。
僧に愛せらるる若衆心得之事。
心を花車第一の事。
町人若衆心得の事。
人に物を借(かる)遠慮之事。
人に恋慕せられし時心得之事。
早く兄分を定むべき事。
何事も兄分にとふべき事。
人に状つけられし時之事。
手跡吉若衆心得之事。
万食物心得之事。
匂ひをとむる事。
若衆床入之事。
となっております。
兄分編では、主に好きな子をオトす方法が書かれているようですね。一般の若衆相手だけでなく、小姓や草履取りの子(つまり主人のいる子)の攻略法や陰間買いのことまで教えてくれるとは、ニクいですね。
若衆編は、たしなみのほかに、立場・状況に合わせた対処法を教えてくれるようです。個人的には「他所の若衆とつきあひ心得之事」というページがすごく気になります。必ずや翻刻して全貌を明らかにしたいと思います!!
ちなみに中身はこんな感じ↓↓
「若衆への心いれ 並びに教訓第一の事」の1ページ。
ところどころに挿絵があり、楽しく読めるようになっています。本自体がそうとう古くてボロいのですが、なんとか読めそうです。がんばります!!
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