◎若衆の年齢
『心友記』(「近世色道論」日本思想体系 岩波)には、若衆として「受」を勤める年代を 「十二歳より二十歳まで、九年の間也」 としています。意外とフツーに少年の時期ですね。現代でいうと、中学から高校・大学の前半までということだ!
◎若衆の年齢と衆道
同書では、若衆としての9年間を三つにわけてそれぞれの年代における「衆道」の心得を教えています。また『男色二倫書』にも同様の記述があります。この二書からみてみましょー。
12~14歳:この時期は「主童道」とかいてしゅどう、という。
幼い年頃なので、子供らしく、利口ぶらないで振舞うのが良い。
純心なところがかわいい年頃ということですね。
15~18歳:この時期は「殊道」という。
9年間でもっとも盛んなころである。
この間は様々なことに心を迷わせる時期(思春期ということか?)なので、ただ情を素直
に、嗜みを清くするべきである。
多くの衆道モノの主人公も、この年頃です。特に「二八(にはち)」つまり2×8=16歳
は、もっとも花のある時期として注目(?)されます。これは室町のころ、稚児の世界でも
同じです。
あなたの周りの男子高校生はどうですか!?
18~20歳:この時期は、衆道の治まる時期なので「終道」という。
殊勝な心の上に男の義理を添えてたしなむべきである。また、たがいに「道」を助けて、
万事に誤り無いようにすべきである。よって「主道」ともいう。
これで若衆の一期は終わりを迎えますが、しかし悲しむことはありません。これはあくまでも目安であって、実際にコレに当てはまることは少ないと思います。途中で元服して若衆でなくなったために関係をおえたり、20歳をこえても交際を続けたり、という話はいくらでもあります。(いろいろなエピソードはこれからやっていきたいと思います!)
こういう当人同士の都合によるとこまで、なんやかやといわれているのが、「道」たるところであるなあと思う限りでございます。
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